地震雲の目撃情報が集まる掲示板

> 毎度私がこの雲を見た後に必ず大きな地震が来てるので一概に違うとは言い切れないのではといつも思ってます。
> ちなみに前回も西の空で二度見た時も熊本でした。
> でも海外の時もありました。

このコメントからは、地震雲や地震前兆への取り組みでよく見かける、間違ったアプローチが２つ読み取れる

ひとつめは、以下３要素

「目撃場所からどれほど離れた震源までとするか」
「発生時期は何日後までとするか」
「地震の規模はマグニチュード（または震度）いくつ以上とするか」

について、どこまでの地震なら的中実績に含めるか、線引きが曖昧なこと
専門家でないから高精度に絞り込めないのは承知しているが、川崎から見て熊本や海外など、防災上の実用性が全くない範囲まで広げてしまえば、絶対ハズレは出ず常にアタリだけ出るし、予測に使う材料を地震雲から他の現象に置き換えてもアタリしかでないため、予測としての意味を失う

ふたつめは、偶然が当ててしまう確率がもともと高い、という前提が考慮されてないこと
「偶然が当ててしまう実績」と「雲で的中させた実績」を比較し、両者に有意差がない場合には「偶然当たっただけ」というのが、結果の正しい読み取り方ということだ

さて、ところで「地震雲か？」と早とちりされやすい典型的な代表選手「波状雲」
https://goo.gl/nkNPrU
については、どの程度まで知識を深めただろうか

波状雲の発生要因は
風向や風速の異なる空気の層がこすれ合う境界が波打つ
ただそれだけのありふれた気象現象

気象や雲の知識のない者からは不思議がられ、見た目のインパクトや気持ち悪さ以外に何の理由もなく地震雲扱いされてきた、かわいそうな雲

その出現は普段から日本全国津々浦々で頻繁に目撃されている
この掲示板の表示形式を「画像一覧」に切り替えて[＞]ボタンで送ってゆけばよくわかるだろう